IN SPHERES WITHOUT TIME / MYRIADS
 '99年にNAPALMレーベルからリリースされたノルウェーの元TWIN OBSCENITYのメンバーによるゴシック・メタル・バンドの1stです。5人組ですが、女性Vo兼リード・ピアノ兼Keyのメンバーがいます。細身で美形っぽいです。普通男性Voに、ディープなデス声、ブラック・メタルっぽいわめきデス声、ふわふわ女性Voに、そしてアルトな女性Vo…と次から次へと違ったタイプのVoによる歌が入ってくるのがいいです。とくに女性ソプラノVoの浮遊感、そして冷たい感じは、ノルウェーの女性Voを擁するゴシック・メタル・バンドPARADIGMAを想起します。すばり、どきどきさせられますね(笑)。こういった女性Voはあまりいないので、とても嬉しいです。あと、リード・ピアノとクレジットされているだけあって、ピアノが大活躍している曲もあります。楽曲はどれもゆっくりとした、ゴシック・メタルらしいもので、美しいメロディがところどころで溢れています。そしてあくまでも暗さの中で美しさを追求しているのはゴシック・メタルの美学なわけでしょうか。5曲入りですが、10分以上の曲もあったりして、大作になっています。これは、ほんといいゴシック・メタルですよ。私もとても気に入ってい ます。女性Voものゴシックめいにやの方はぜひ聴かれてみて下さい。(純生)


NEGATIVE PREVAILS / NATRON
 イタリア出身の4人組ブルータル・デス・メタル・バンドの'99年リリースの2nd。HOLYレーベルからのリリースということで、積極的に買ってみました。HOLYお得意の豪華デジパック仕様です。ちなみに1stは別レーベルからのリリースです。それにしても、HOLYらしくなくて、ごく普通のゴキバキでスピーディーでブラスト・ビートなブルータル・デスです。静かで暗いアコギのイントロとかがあるので、適当にメリハリもあり、サウンドも良くてかちっとしていて、非常に身が引き締まるような緊張感が走る…というのは誉めすぎかもしれませんが、いい音で気持ちがいいというのは確実です。オープニングの"By The Dawn Of The 13th"なんて大迫力です。また面白いのは、THE POLICEのキャッチーな名曲"Message In A Bottle"を"Message In A...Coffin"…(Coffin = 棺)というタイトルに替え歌(?)をしていることです。イントロのみ、オリジナルの名残はありますが、すぐにゴキバキなブルータル・デスになって、オリジナルの雰囲気がぶっとんでしまうのが非常にいいですね。Stingに聴かせたいです。 (純生)


THE END OF THE LINE / NECROPOLIS
 ギタリストが3人いる6人組が'97年にリリースしたアルバム。ジャケットに悪魔の山羊さんが描かれていて、暗黒メタルっぽくて拾ってきました。が、メンバーのルックスが普通に人そう(邪悪さが感じられない/笑)。しかも6曲だけですが、10分の曲もあったりして全体的に長い目…聴く前はプログレ・メタルかなんか?という予想。正解は、プログレッシヴ・デスでした。けっこーかちっとしたテクニカルな演奏に、ディープなデス声が入ってきます。デス・メタルらしいアグレッシヴな音圧はありません。適当に音に隙間があります。デス声を除けばプログレ・メタルでしょう。Keyはゲスト扱いで入っている程度です。ギターが3本同時なのかはわかりませんが、バックでリフを刻むのと、テクニカルにぴろぴろと演奏するギターの2つ以上が入っているのは私でも分かります。なかなか面白いです。(純生)

Home