SHADOW / SHADOW

 大阪出身のメロデス・バンドの'01年リリースの1st。なんとフィンランドのSPIKEFARMレーベルからのリリースで、日本盤も出ています。地元・大阪でも、そんなにライヴをやってないみたいで、当然私などは全然知らなかった。なので、突然現れた感じで、しかも海外の名門?レーベルからのデビューということで驚かされます。そして、ARCH ENEMYのアンジェラ嬢が同時期に出現したことは、このバンドにとって、幸か不幸か分からないのですが、このバンドもデス声Voのおねいさんを擁しています。もう、まるで男そのもの; 音だけ聴いていても、ぜーんぜん女っぽくないです; 私的には女っぽい普通声も入れてほしいと思うのですが。そしてサウンドは高品質のメロデス。ぜーんぜん日本のバンドっぽくない。そのまま北欧あたりで通用しそう(というか、通用したからリリースされたのか)。ギターのメロディが映えていて、IN FLAMESかARCH ANEMYかって感じです。速くてかっこいい曲が並びます(だらだらした、つまらない曲もありますけど)。ただ、個性がいかんせん確立されていません。女性デス声Voが個性と言えば、そうなのですが。私はメロデスはそんなに好きではありません。なので、このような普通のメロデスだったら、本当は興味持ってないと思うのです。やはり日本のバンドであり、女性Voだからですね。で、ライヴ見たいですね!  http://www.spinefarm.fi/metal/shadow/shadow.htm     (純生)


WITCHING BLACK / WITCHTRAP

 おそらくイスラエル出身の5人組デス・メタル・バンド。暗くて、地を這うようなスローな展開の曲が多い。Voはブラック・メタルみたいに吠えています(白塗りしていないだけで、精神的にはブラック・メタルなのかも)。ギター・ワークにお!と思う曲はあるのですが、個性はありません。かっこいいとは思うけど、そんなに面白くはありませんでした。残念ながら、イスラエルっぽいメロディも皆無のようです。 (純生)


CANDLELIGHT COLLECTION VOL.4 / V.A.

 イギリスの暗黒レーベルのサンプラーです。EMPERORSamothZamothというクレジットになっている。改名したのかな?)のプロジェクトZYKLON…KeyなしのEMPERORといった感じで、かなり強烈です。激しいEMPERORが好きな人はきっと気に入ると思う。私もアルバム聴いてみたくなった。EXTREME NOISE TERROR…これまた強力なグラインド・コア・サウンドです。音がかちっとしているので、ドライブ感から、気が付けば爽快な気分になる…かも。FAILED HUMANITY…これもEXTREME NOISE TERRORと同じ。というか違うバンドと思えませんが; CHRISTIAN DEATH…アルバム毎にサウンドが違うバンドのようですが、最新作はこのレーベルから。そしてかなりメタリックなサウンドで、エレクトリックなゴシック・メタルとしても聴けそうです。しかも巨乳の女性Voとのデュエットになっているのが素晴らしい。またアルバム『BORN AGAIN ANTI CHRISTIAN』では3曲でCRADLE OF FILTHDani他3人のメンバーが参加しているようです。このサンプラーに収録されている曲でも、Daniの叫び声を聴くことができます。これはアルバム買いですね。PECCATUM…EMPERORのIhsahnのシンフォニック・ゴシック・プロジェクト(ゴシックという言葉にはちょっと抵抗ありますが)。これはアルバム聴いています。女性Voも入るし、素晴らしい内容です。ゴシック・メタル・ファンは買いでしょう。DAEONIA…Key入りの上品なゴス寄りのゴシック・メタル。男性普通声です。個性的ではないけど、ノリノリなので許せます。アルバムも聴いてみたいです。KILLING MACHINE…いきなり正統派パワー・メタルの登場です。Vo上手いです。声質がMike Vescera(OBSESSION〜LOUDNESS〜YNGIW MALMSTEEEN)みたいだなーと思ったら、ご本人でした; 他のメンバーも元BELLADONNA, STREM, WASP, IMPELLITTERIなんて人達です。  http://www.candlelightrecords.co.uk/       (純生)

MEMORANDUM / LACRIMAS PROFUNDERE
 ドイツのゴシック・バンドの'99年作の3rdアルバム。NAPALM RECORDSよりリリース。Oliver Schmidを中心としたバンドで前作よりメンバー・チェンジしている。ドラムの交代、フルートの脱退、ハープとリズムギターの加入で8人編成と大所帯になった。曲のポイントは、まず全体としてサウンドが前作よりも洗練されており、特にピアノが効果的に使用されていることが挙げられる。次にヴォーカルは、呪文めいた声や悩ましい声(男っぽいセクシーな声)、慟哭系のデス声にソプラノといろいろなバリエーションがありとても贅沢なものになっています。トータルとしてはただひたすらに暗く美しいといった雰囲気がアルバム全体を覆っていて、ゴシック・メタル・ファンで良かったとしみじみ感じさせてくれます。最後に個々の楽曲を簡単に紹介します。1.風の音とギターのストリングスではじまり、なにかを予感させるイントロ/2.呪文めいた声ではじまり、続いて悩ましい声、デス声と様々なVoを聴かせてくれる。サウンドは激しく変化するものの全体的に暗く統一感があり切れ目を感じさせない/3.ナキメロではじまる。セクシーヴォイスとデス声の緩急がすばらしい曲/4.ソプラノと低く唸るデス声の対比は、まるで悪魔をしずめるためにひたすら 神に祈りを捧げる修道女のよう。/5.激しく唸るデス声と美しいメロディの絡みあいが聴き手を魅了する/6.オルゴールのような繊細なハープの音色ではじまる。しかし一転して激しいサウンドにのった禍々しいデス声がひろがっていく。めずらしいセクシーヴォイスとデス声の絡みあいは、先の例でいえば悪魔と対峙する聖職者のイメージか。さらに修道女(ソプラノ)と悪魔(デス声)の対決も見られとても豪華。このときのデス声はまさに悪魔の叫びのようで震える。アルバム最大の盛り上がりを見せる曲/7.セクシーヴォイスとデス声のかけあい。儚くあやうさを感じさせるメロディは収録曲一/8.デス声の最後の咆哮/9.ラストにふさわしく美しいメロディでフェードアウト…。   (せりお)


BURNING A WISH / LACRIMAS PROFUNDERE
 ドイツのゴシック・バンドの'01年作の4thアルバム。NAPALM RECORDSよりリリース。Oliver Schmidを中心としたバンドでまたまたメンバー・チェンジしています。ドラム、ベースの交代、ハープ奏者と女性Voの脱退(女性Voはゲスト参加という形になっている)。今作のポイントはずばりVoです。非常に成長していてびっくりしました。とくに声量がアップしたのか、声の伸ばしかたが異様なくらいすごい。MY DYING BRIDEほどの粘性はないが聴き手を絡めとる力は充分にあるでしょう。またその野太い伸びやかなVoを引き立てるようにサウンドがシンプルになっているのも良い。前作ではいろいろな音を使って最終的に儚さを感じさせたが、今回は音を押さえることでかえって力強さを感じさせるいうなんとも不思議なバンドである。 (せりお)





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