LA ULTIMA ELEGIA DEL GUARDIAN / ABISMO ETERNO
 南米・エクアドル出身のブラック・メタル・バンドの'01年リリースのアルバム。南米顔のメンバーは白塗りはしていません。美しくも暗くかったるいインストで始まるこのアルバム、本編に入ると疾走して、Voが叫び歌いブラック・メタルっぽくなります。が、音像はそれほど凶暴ではなくて、優しい音色の(しょぼい音色とも言う)シンセをバックにしたシンフォニック・ブラックという感じか。曲によっては静かなパートで、普通男性声で歌われてもいる。可愛い感じの女性Voも入ります…ここで、現地語で歌われていることがやっと分かります。英語と違う感じがなかなかいいです。って、男性Voは吠えているので、現地語だって分かりませんけど。全体的にシンセのメロディとか、結構印象的なんですけど、サウンドがあまり良くなくって、こもっている感じがするのが難点です。   (純生)


THRENOBY / CHAOSTAR
 ギリシャのSEPTIC FLESHのメンバーと元メンバーの女性Vo・Natalie嬢とのオーケストラ+クワイヤの雰囲気ものゴシック・プロジェクトの'01年リリースの2nd。1stはいまいち、だらーっとしていて、つかみ所が無かったのですが、この2ndは面白いです。いいです。やっているこのは前作の延長線上ですが、曲に起伏があります。いや、オーケストラの部分を控えめにして、曲としてキャッチーにして面白くしているのかも。Natalie嬢の可愛い歌声なんて、前作では聞こえてこなかったし。でも、前作路線のままの大仰な曲が半分以上かも。そんな曲でもデジタルなリズムが入っていたりとかします。そんなところが面白い。またラストには"Mantis"というカヴァー曲みたいな、明らかに浮いている曲が収録されていて、これがとてもキャッチーで和めます。オリジナルは調べてみたけど分かりませんでした…って、当然です。CHAOSTERのオリジナルなんですから; で、この曲を含めて、数曲で聞こえてくる男性普通Voはギリシャのゴシック・メタル・バンドSWAN CHRISTYのメンバーです。SEPTIC FLESHとは何かと交流があるみたいですね。   (純生)


TEARS / CRUXSHADOWS
 アメリカのゴス・バンドの7曲入りミニ・アルバム。以前、コンピで女性フィドラーが弾きまくり、踊りまくり(動画も入っていたので)なケルティックな曲を聴いてかなり気になっていたバンドです。しかし、女性フィドル奏者がメンバーにいるのに、そのフィドルの音が聞こえてきません。シンセが印象的な軽やかなゴス/インダストリアル系のサウンドです。かなり普通に踊れそうです。やっと3曲目でフィドルの音が聞こえてくるのですが、ケルトというわけじゃないです。どの曲もも泣き泣き系のフィドル。てゆうか、踊れないのだから、ヴァイオリンだよ! てゆうか、おねいさんはKeyも兼ねているから仕方ないと諦めるしかないのか。で、動画も入ってみたので、見たんですよ。ライヴ映像だったんですけど、ギターもおねいさんですよ! しかもかなり美形。黒の上品なゴス・ファッションしてますよ。というわけで、逆転ホームラン。今後の活動に期待します。    (純生)