GRAND DESTINY / SEAR BLISS
ハンガリーのトランペット入りゴシック・メタル・バンドの'01年リリースのミニを入れると4作目。1stは叙情的なゴシック・メタルにトランペットがのっかってきて、個性的でもあるし、私には超重要盤でした。その後、音楽性をちょっと変えてきてまして、このアルバムでは、ゴシック・メタルってよりも、ダークなデス・メタル色が強くなっている感じ。オープニングなんか疾走しちゃう曲で、あれ?あれ?と驚いてしまいました。速い曲が多くなりましたね。で、肝心要のトランペットも残っています。SEAR BLISS BRASS SECTIONということで、トランペット奏者とトロンボーン兼バリートーネ(?)奏者がクレジットされてます。ゴシック・メタルの哀愁さをより引き出す為に、そういうブラスが絡むのではなくて、"Arx Idolatriae"のように疾走曲のイントロで、ふぁーふぁーとブラスが入ってくるのがなんか面白くもあり、まぬけでもあり。でも本来はギター・ソロの部分にブラス隊の分厚い音が鳴らされるのはかっこいいです!
"Black Heart"はイントロからトランペット全開です…和みます。でも疾走曲なんですよね。個性の強さは失われていないけど、曲調がゴシック・メタルじゃないので、私はいまいち好きになりきれないのです。まあ、今後はトランペット入りゴシック・メタルを改めて、ブラス入り暗黒メタルということにして、シカゴとかのブラス・ロック好きの層にもアピールしていけばいいと思う!
5作目も'02年に出てしまってます。http://www.searbliss.hu (純生)
MYSTIC PLACES OF DAWN / SEPTIC FLESH
ギリシャのゴシック・メタルの'94年リリースの1stが、'02年にリマスターされ再発されました。HOLYは初期のカタログを再発すること多いなー;
まあ、過去の音源で商売するのは、ひどいよ!と思う反面、ジャケも差し替えだし、音が悪かった名盤のリマスターだし、それにボーナス・トラックも入っているしで、結論としては、何もないよりはまし。じゃなくて、とても嬉しいのです。で、久しぶりに1stを聴いたわけです。1stを聴いた当時は凄い!と思ったものの、2nd以降の更なる名盤の数々に私の中では、どんどん評価は落ちていってしまっていたのです。でも、SEPTICは1stからして凄かったんですと再確認。コアなデス・メタルな部分もあるし、だらーとした美しさと混沌が共有する空間もある。記憶では2nd以降に比べるとデス・メタル度が高いと思っていたんですが、全然そんなことなかった。美しいメロディが溢れてます。もっとも、これはリマスター効果で音がクリアになっていることによるものかもしれません。アルバムのラストの9分弱の美しいインスト曲"Mythos"は、よりその輝きを増しているようです。1stでこんなことをやってしまうSEPTICはただ者ではなかったんですよね。何度も唸ってしまいます。そして、ボーナス・トラックが超嬉しいです。HOLYから1stを出す前に、他のレーベルからリリースした4曲入りミニ『TEMPLE OF THE LOST RACE』の4曲がリマスターされて収録されています。初めて聴くことが出来ました。1stよりも美しさは少なく、もっとコアなデス・メタル調ですが、この時にはもうシンセによる美しいパートなども導入され、だらだらした部分も充実しています。 (純生)
MISANTHROPIC CARNAGE / SEVERE TORTURE
オランダのブルータル・デス・メタル・バンドの'02年リリースの2nd。グラインドっぽい部分もあるのかな。ジャケは血みどろ、とても趣味が悪いわりには、かなりかちっとしていて、音の洪水ですが、クリアでいて聴きやすいです。ディープなデス声がかっこいいです。元々速い上に、更に速くなったりする部分がいいかもしれない。正直、私は聴くべきものではなかったです…。http://www.severetorture.com (純生)