LOREIO / SIEBENBURGEN
 スウェーデンの男女Vo擁するブラック・メタル・バンドの'97年リリースの1st。'01年までに4枚のアルバムをリリースしています。今は女性Voもメンバー扱いなのですが、このアルバムでは女性Voはメンバーになっていません。歌っている人も今とは違う人なのかも。スピーディーでメロディアスで、メインで歌うのが男性Voですが、ちょっとだけ入る女性Voがふわふわでしかも妖しい歌い回しが素晴らしく、いいアクセントにもなっています。シンセはないので、プリミティヴ・ブラックってほどではないですが、いい意味でチープで暗黒の雰囲気が漂ってます。オープニングの"Vampyria"が名曲レベル。女性Voが妖しくハーモニーをつけているからなんですけど。"Unyentum Vharelis"も名曲レベル。いきなり女性Voのアカペラで始まって、ヴァイオリンの音が流れてきます。http://www.siebenburgen.net/   (純生)


NO ONE THERE / SENTENCED
 '02年リリースの7th『THE COLD WHITE LIGHT』の2曲入り先行シングル。タイトル曲のシングル・ヴァージョンと、アルバム収録曲の"Blood & Tears"を収録してます。2曲ともいい歌メロを持っていて、いい曲と思います。多少しっとりした前者、元気めいっぱいの後者。アルバムで聴いてしまうよりも、こうやって2曲だけ聴くとより印象的になります。   (純生)


TEARS OF SERENITY / SILENT CRY
 ブラジルの男女Vo擁するゴシック・メタルの'96年リリースのデモをCD化したものです。ひたすら暗くて、だらだらした初期PEACEVILEE系のゴシック・メタルをやられていて、メインで歌っているのはデス声で、要所でソプラノ女性Voが絡んできます。女性Voがどこで代わったのかまでは確認していませんが、後述のミニ・アルバムとは違う人です。出番も少ない目です。で、デモということで、かなりチープな感じですね。Keyにより美しさというか、暗黒っぽさを醸し出しています。12曲中8曲が1〜2分の短い曲です。SEというか、語り入りの曲というか。まあ、特に素晴らしい曲があるわけでもなく、昔はこんなことやってました的な記録です。   (純生)


SHADES OF THE LAST WAY A PRELUDE OF A NEW BEGIN / SILENT CRY
 こちらはおそらく'02年リリースの5曲入りミニ・アルバム。基本的には、だらだらと暗いドゥーム・ゴシックで、デス声で歌われていて、そこに綺麗な女性Voが絡む…といういまいち個性が確立できていないわけであります。女性Voの声色も可愛らしいし、シンセのメロディも印象的。でも上記のデモを聴いたあとで、続けて聴くと、音質はましにはなっているものの、こちらもやっぱりチープな感じがする; いいんだけど、特に気に入った曲はなし。ラストの"Transcendence"はSEみたいな曲に語り入りで、静かだけどアバンギャルドな変な曲。ま、それでもブラジルにこういうバンドがいるということは素晴らしいと思うわけで、日本のシーンよりもブラジルのシーンの方が面白いんじゃないかと。    (純生)


WHITSONGS / SOULGRIND
 フィンランドの変態ブラック・メタル・バンドの'97年リリースの3rd。4thからHOLYレーベルに移籍するわけですが、この3rdはICARUSというレーベルからリリースされています。おねいさんは今の6thとは違ってWhisperというおねいさん。ただし声質とか甘ったるい歌い方は今と変わらぬ魅力があります。そして音楽性も現在とは変わらなくて、もうこの頃には今のアバンギャルドな音楽性を確立していたわけですね(1stと2ndも聴いているのですが…もう一度聴き直して感想書きたいです)。シンセの使い方はチープな感じがして今ほどシンフォニックではありませんが。ただ、今と同じように楽しめることができます。オープニングの"Ylerni"がいいです。静かなイントロをバックにおねいさんがいい感じで歌い上げます。それをぶち壊すかのように「う゛ぁーーー」とブラック声の雄叫びが; その後もおねいさんとブラック声の掛け合いのような形で曲が進むのです。ヘンでいいや。"Blue Cross(Motherland)"はシンセとアコギをバックにおねいさんが静かにまじめに歌う曲。まっとうな曲だけど、他の曲がヘンなので、とてもよく感じる。 (純生)