CARVED IN SAND / THE MISSION U.K.
 THE SISTERS OF MERCYを脱退したメンバーが作ったバンドで、このバンドもまた、ゴシック・ロックの代表的なバンドの一つなのだとか。私は初めて聴きます。'90年リリースの3rd。SISTERSに比べると、Voが元気があってちょっとびっくりします。ま、曲によっては、まったりと歌ってますけど。それと、楽曲がずっとバラエティに富んでいるかな。全然私の思うゴシック・ロックの枠の中にない曲が多いし、ある意味ワン・パターンのSISTERSとは違います。でも、もろにSISTERSっぽい曲がやっと5曲目に登場して、にんまり。やっぱり私はワン・パターンであれども、こういうのが好きです。ま、今後も適当に中古で拾っていきたいです。http://www.crusade-mish.com/ilovethemissionuk.shtml     (純生)


THE LIGHT AT THE END OF THE WORLD / MY DYING BRIDE
 英国、depressive Gothic/Doom。 6th Album。Violin 奏者が抜けて変化しつつあるようですが、Gothic特有の気品ある繊細な耽美性というより、より Heavinessに傾倒した深く沈み込む暗黒feelingから自然に生まれる耽美が漂っている気がします。個人的でなんとなくですが、AMORPHIS が『ELEGY』から『TUONELA』へ変化していった時と似たような感覚を覚えています。本質的な根幹となる部分は何も変わってなくて(変わりようもなく)当然、超Slow、Heavy、Dark、そして、Deeeep、Deeeepressive、Dooooooooooomyであります。Gothic Metal/Doom Metal/Death Metal それぞれの要素がセンスあるバランスよさで調和されて、どの側面からみても一流の地下暗黒Soundを聴かせる。そしてこのバンドはイギリスという国の奥深い歴史と伝統の重厚感までも感じさせます。"She Is The Dark", "Edenbeast"にはじまって名曲レヴェルの曲がズラリ、圧倒されます。中でも、10分に渡ってSlow、Agressive、Slow…と静と動の絶妙のスイッチチェンジを延々と繰り返していく"The Light Tt The End The World"は名曲で、この MDB世界観はホント素晴らしすぎる。このどろどろした「Doomのうねり」でしょうね。これに酔ってしまう。おそらく、Gothic/Doom Metal が人の精神性が一番音に深く投影される表現方法ではないでしょうか。傑作アルバム。グレイト。   (えれのあ)


SONGS OF DARKNESS, WORDS OF LIGHT / MY DYING BRIDE
 大英帝国、Gothic/Doom Monster、04年の新作となる8th Album。 Live Albumをはんさんで、3年の沈黙を破っての新作です。耽美的なGothic性が少し薄れて、純正なDoom Metalへ変貌を遂げています。何か異型の化け物が殻を破って本性が露わにした…そんな印象を受けました。ジャケからもそれがみてとれます。確かに耽美的な要素も魅力的でしたが、この真性Doom Metal的な精神性も彼らの欠かせないファクター。音から発散される威圧感に思わず退きそうになる。しかし、かといってMDBのGothicセンスが失われたわけではないです(ここがポイントではないでしょうか)。Death Screamも所々で交えてきますが、なによりこのdepressiveなVoの唱法こそがextream極まりないです。Gt にしても、メロディックなプレイをしますけど、その性質はいわゆる「叙情」とは質を異にするもの(が多く)で、きわめてDoomyなものであります。リフでぐりぐりやられると悶絶間近です(笑)。このずるずる引きずるようなVoとGt work、ぎゅるるるDoom atmosphere、ズンズンDoom feeling、精神の破壊。外部への直接的な攻撃というより、じりじりと人の精神の領域にまで到達して入り込み、内部から破壊することを奥義とする…(例えると、北斗神拳の「柔の側面」を彷彿とさせます)とでも言えるかな。変化というより、MDBが元来持っていた「核」の部分が、長い年月の間にろ過されて実に自然な流れで姿を現したのかもしれない。じっくり聴き込みたいです。     (えれのあ)


DE EXPUGNATIONE ELFMUTH / NAZGUL
 イタリアの暗黒系メタルバンドの'02年に出された作品です。シンフォニックなブラックめメタル??を演っています。なぜ、??が付くかと言うと、この作品、Voが、なんと言うか…いままでの暗黒系メタルに無い!?ような、独特なVoだからです。ブラック・メタルと言うよりも、なんか、疾走したりする、メタル系サントラみたいに感じました。けっこうクサクサなメロディーを堪能出来て良かったですが、欲を言わさせてもらいますと、Voを変えた方が良いと思います(汗)。例えば、ゲストに、NAGLFARのVoの人とか、DIMMU BORGIRのVoの人とか…。クサクサ・大仰・シンフォニックな音が、好きな人や、RHAPSODYの好きな人にしか、楽しめないような感じです…。  (クサブラメタラー)


NECROSPECTIVE / NATRON
 イタリアのブルータル・デス・メタル・バンドの'02年リリースの初期音源集。HOLYレーベルのバンドなので、ゴシック・メタルではなくとも、即買いです(笑)。内容は'97年リリースのHEADFUCKERからリリースされた1st『HUNG, DRAWN & QUATERED』と'96年リリースのミニ・アルバム『UNPURE』(これには'97年のデモも収録??)、それと'94年リリースのデモ・テープ『FORCE』、それと新曲1曲に、ライヴ動画3曲…と、たっぷりな内容です。このバンドのサウンドは、音がかちっとしていて、とてもスリリングで、テクニカルなかっこいいデス・メタルをやられてます。ま、私はこういうのはたまにしか聴かないから、新鮮なのもあるでしょうし、何よりもHOLYだから、思い入れもたっぷりです(笑)。あとVoのディープなデス声が素晴らしいです。日本じゃあまり話題になってないようですが、もっと多くのブルデス・ファンに聴いてもらいたいところです。『HUNG, DRAWN & QUATERED』ではSADISTのVoが1曲で歌ってます。『UNPURE』は再発したのを持ってます。私はこれを1stと思っていたのですが、別に1stを出していたんですね。それからデモ・テープ時代の音源は、音が悪く、演奏も荒っぽいですけど、まあこうやって聴けるのは嬉しいことです。ライヴ映像の方は、1カメラで撮影したもので、新大久保あたりで、DEFILEDを見ているような感覚?      (純生)