NOSTALGIA / GAIA
韓国からもの凄く面白いバンドが登場してきましたね。6人組(ブックレットには7人?)のゴシック/トラッド・メタル・バンドの'04年リリースの1stです。男女Voがいて、女性ヴァイオリン奏者がいて、女性ヘグム奏者(韓国の二胡なんだそうです)がいます。2つも泣きを奏でるのが得意な楽器があるわけで、当然泣きのメロディ満載の民族音楽満載の楽曲です。繊細なヴァイオリン、そして繊細なヘグムの音色が聞こえてくるだけで、くらくらしちゃいます。フルートっぽい音も聞こえてくるし。おっと、Key奏者もおねいさん。3人ともとても可愛らしいのですよ。まいりました。男性Voは普通声で歌ったり、デス声で吠えたり。女性Voは複数の人がゲスト扱いで歌っているようです。ピアノをバックに静かにおねいさんが歌う"The Doll"は韓国語で歌っているのに、言葉の置き方が聴いた感じだと日本語に似ているんですね。ちょっと不思議な感じで面白い。後半はヘグムが泣き泣きでいいです。アグレッシヴな"Gaia"や"Masquerade"もいい曲。一方ではサウンドが軽いというか、ちょっとしょぼく聞こえてしまうのがちょっと難点。ヴァイオリンとヘグムの音が映えているから、このぐらいでいいのかもしれないけども、もっと低音聞かせてもいいんじゃない?
それにしても、韓国からこんな面白いバンドが登場しているのに…。同じ方向性で立ち向かえる日本のバンドが出てこないのは非常に悔しい。いや、日本から出てくることが想像付かないほど、このバンドが素晴らしいです。今年のベスト・アルバムの1枚です。(純生)
REVOLUTION DNA / SEPTIC FLESH
惜しくも解散してしまったギリシャのゴシック・メタル・バンドの'99年リリースの5thを、リマスターしてボーナス・トラック3曲追加して'05年に再発したもの。ジャケットも変えていまして、赤いプラケースに入ってます。自分はプラケース捨てちゃうのでどうでもいいのですが(笑)。そして限定1,000枚とか。少ないですよね。手に入って本当によかった。で、本作はこのバンドの中においては、駄作だと思ってきました。ちなみに1st〜4thまではどれも名盤。女性VoのNatalie嬢は脱退しちゃっているし、スウェーデンのFredik Nordstromのスタジオで、Fredikとバンドによるプロデュース。音は抜群にいいけども、安っぽいメロデスっぽさが鼻につきます。ただ、オープニングの"Science"は名曲扱いです。ある方が、なんとこの曲をコピーしたのですよ。それ聴いて、ますます好きになったなあ。で、久しぶりに聴いて、そんなに悪くないかなと思ってしまった。彼らにしては分かりやすい曲が多いし、やはり安っぽいメロディは嫌いですが、どの曲にもSEPTIC節とも言うべき、彼ら独特のメロディがある。悪く言うと、これまでの財産の再利用って気もしますが。そして、やはりここにNatalie嬢がいれば、もっと良かったのになって思います。ボーナス・トラックのうち2曲はアルバム未収録曲(だと思う)…むちゃくちゃいい!というわけでもないけど、それなりにいい曲なので、世に出してくれて良かった。もう1曲はアルバム収録曲"Telescope"のフランス語ヴァージョン。HOLYの社長に気を使ってる? (純生)
STREETCLEANER / GODFLESH
イギリスのインダストリアル・バンドの'92年リリースの1stフルレンス。日本盤が出ていまして、ボーナス・トラックが4曲追加されている。久しぶりに聴くのですが、だらだらし過ぎていてだめかな。以前に聴いたアルバムはもっと気に入っていたはずですが。でも自分の感想を読んでみると、気に入っていたのも、だらだらしていたわけなので、自分の趣味が変わっていっただけなのでしょう。ただ、初期のせいか、音がクリアではなくて、だらだらさに拍車がかかっているような(笑)。激しいインダストリアルよりは、やっぱりこちらの方が好みではあるけど。(純生)