BLACK VANITY / CEMETARY
スウェーデンのゴシック・メタル・バンドの'94年リリースの3rd。地味ながらも、初期ゴシック・メタル時代に輝きを見せていた重要バンドのひとつだと思っております。決して4番バッターではないのですが。本作にいたっては日本デビュー盤。そう日本盤が'95年にテイチクからリリースされてます。いい時代でした。当然、ライナーも対訳も付いてますよ。初期PARADISE LOSTや初期TIAMATのような正しいゴシック・メタル・サウンド。暗くだらだと遅く、でもギターが流麗なメロディをたまに奏でてしまうのがいいのです。正直つまらない曲もありますが。Voはやぼったいデス声。"Hunger Of The Innocent", "Scarecrow", "Sweet Tragedy"あたりが特に大好きな曲です。久しぶりに聴くけども、やっぱりいいアルバム、いいバンドでした。(純生)
STAR TALES / DOL AMMAD
ギリシャの16人組み(笑)のゴシック・メタル・バンドの'04年リリースの1st。何でこんなに多いかというと、男女クワイヤ12人もメンバー扱いだからなのですね。女性クワイヤ6人のうち、4人はかなりの美形だし。というわけで、サウンドはクワイヤ入りデジタル・スペイシー・ゴシック・メタル?という感じでしょうか。DsはRHAPSODYのメンバーですよ。かなり個性的で面白いことをやられているのです。しかし衝撃とかは'03年リリースのデモ『ELECTRONICA-ART-METAL』を聴いた時に堪能してしまったために、デモ曲にも収録されていた曲もあるしで、本作はわりと冷静に聴いてしまいました。もっと曲がいいといいのですが、デモでもオープニングだったし、本作でもイントロに続く事実上のオープニング・チューン"Eclipse (Corona of the Sun)"が名曲レベルなのですが、アレンジ次第ではもっと盛り上がっていいかな。もっと露骨にピコピコさせちゃうとかね。クワイヤもこれだけ連発されちゃうと、飽きがくるし、淡白さを感じてしまって。J.A.シーザーの音楽を聴いているときの淡白さに近いものを感じます。ちなみにゴシック・メタルとしてしまいましたが、どの曲も軒並み速いです。疾走しちゃっていますので、正直ためらいもありますけど。まあスローで映画音楽のような曲もありますが、面白くないし。そして、やはりTHERIONの影が見え隠れするので、ゴシック・メタルでいいかなと。そして"To Mega Therion"級の名曲を今後に期待したいですよ。面白いことをやっているバンドには違いないですしね。にしても、原色のジャケが派手すぎる…。(純生)
ANGELUS / SUP
フランスのゴシック・メタル・バンドの'02年リリースの5th。HOLY RECORDSが特に力を入れているゴシック・メタル・バンドですが、多少のデジタルっぽさが特徴なうねるようなへヴィなサウンドで、デス声と普通声で歌われてます。美しさという要素はあまりなく。まあ個性的なサウンドではありますが。アルバムによっては私は好きなのですが、本作については特に好きでもなし。アルバムのテーマは宇宙人なのかなあ。コンセプト・アルバムのようで、1曲ごとに短いインスト入り。豪華なブックレットには英詩の対訳として、宇宙文字?も載っていますよ。(純生)