DIVINE CONSPIRACY / EPICA
オランダの女性Vo擁するゴシック・メタル・バンドの'07年リリースの3rd。バンド初めてのコンセプト・アルバムなのでしょうか。大仰な雰囲気は伝わってくる反面、アルバムとして全体的にまとまっている反面、それぞれの曲がいまいちかなー?というのが最初の感想。私は基本的にはコンセプト・アルバムの類は好きじゃないのです。過去2作に比べると、名曲レベルがないような。あと大仰な作りなだけあって、曲が長い目です。ラストのタイトル・トラックは14分だし。サウンドのクオリティとか、Simone嬢の歌唱力とかはまったくもって素晴らしいのですが。アルバムも後半になるとやっといい曲がちらほらと。"Living a Lie"がなかなかの曲。"Fools Of Damnation"の歌メロがとても素晴らしいです。疾走系の曲で、ちょっと無駄にインスト・パートが長いようなので、Single Versionが欲しいです(笑)。"Sancta Terra"は優しく歌ってくれる歌唱力にくらくらきます。それでもやっぱり満足度は過去2枚には劣ってしまいます。(純生)
MERGING INTO LANDSCAPES / YEARNING
フィンランドのゴシック・メタル・バンドの'07年リリースの5th。前作から4年ぶりですよ! もちろんHOLYレーベルからです。これまでと同じ作風ですが、この暗くあっても、個性的な清涼感ある極上のメロディが鳴り響いております。Voはクリーンな普通声を主体に、デス声でも歌ってます。ちょっとだけですがソプラノ女性Voもゲストでクレジットされています。ほとんどの曲で薄っすらとコーラスが被さっていたりします。こんな言葉だけ並べても他のゴシック・メタルとの違いが分かりにくいかもしれませんが、音を聴けば個性が分かると思います。迷走しまくるHOLYレーベルの良心。2nd『PLAINTIVE SCENES』のような派手さはないですけども、なんかもー、新作が聴けるだけで嬉しいんですよね。聴く前から絶対にいいに決まっているんだ!と思ってますから。いいとこといいところを探してます。イントロから続く8分に及ぶ"Kaleidoscopic Inscape"が名曲レベル。次から次へと新たなメロディが溢れてきますよ。…ああ、しかし残念ながら、他の曲がもうちょっとかなあ。いい曲が多いのですけども。(純生)
SIGN OF THE HAMMER / V.A.
今は亡きオランダのHAMMERHEARTレーベルが'00年にリリースした2枚組のサンプラー。デス/ブラック主体で、ゴシック・メタルもちらほら収録されてます。音量のレベルが統一されていないのがひどいですよ(笑)。MORBID ANGEL, HATE ETERNALのギタリストErik Rutanの女性Voゴシック・メタル・プロジェクトALASのプロモ音源なんてのが収録されてますよ! これはちょっと嬉しいし、何よりも久しぶりに聴くけども、いい曲です。ドイツの暗黒トラッド・バンドHEKATEとか。アイルランドのケルティック・メタルCRUACHANとか。Vintersorgが歌うHAVAYOTHとか。HAGALAZ' RUNEDANCEとか。メロデス?のGATES OF ISHTARのMOTLEY CRUEの"Red Hot"のカヴァーが痛快で笑えました。いいなー。(純生)