MAGNI BLANZINN OK MEGINTIRI /
FALKENBACH
こちらはNAPALMレーベルに移籍しての2ndです。サウンドは1stの延長線上ですが、メロディがくっきりと出てきているかな。それとブラック・メタルらしいコアなパートがなくなっています。海の音とか聞こえてくるしで、大海原を漂う気分。このアルバムを聴いていると海に帰りたくなります。ラストのインスト曲"Balzurs
God"がアップ・テンポで、Keyによるメロディが心地よく、スケールの大きな曲です。インストでもヴァイキング・メタルだとわかり、しかもくさくさじゃないのがいい。(純生)
ALLEINE ZU ZWEIR / LACRIMOSA
スイス出身の男女ゴシック・デュオの'99年リリースのアルバム先行の4曲入りミニ。デジパック。アルバムではロンドン・シンフォニー・オーケストラと共演しているとのことですが、ここにも3曲がそれ絡みです。タイトル曲は"Alleine
Zu Zweir"は歌メロがめちゃくちゃメロウで心にぐっときます。切ないっす。LACRIMOSAのこれまでの曲では、この曲のように男女Voが同時に歌う曲って、あまりなかったような気がします。そして、この曲はこれまでのどの曲よりも気に入りました。バックにはオーケストラも入っているのですが、派手さはなく、控え目に、でも効果的に入っているという感じです。また初期のエレクトリック・ゴシックとして印象づけてしまった"Copycat"のリミックスが収録されています。スイスのSAMAELというゴシック・メタル・バンドがリミックスをしたもので、原曲のエッヂをテクノちっくに、そしてピアノを被せて、ふわふわなに仕上げています。ちょっとすぐには原曲が思い出せないぐらいにいじっているのがいいですね。…さあ、アルバムが楽しみだ!
(純生)
RAIN SHALL FALL / MORGANA'S KISS
イタリア出身の女性Voを擁する6人組ゴシック・メタル・バンド、'99年リリースのアルバム。一言いうと、GATHERINGタイプです。1曲目のガツンとくるべき元気な曲は、Keyがふにふにいっているのでマイナス。女性Voは力強くでもないけども、太い声で歌うタイプです。ソプラノ声ではありません。色気はないです。彼女の声自体にどきっとすることもないです。そのかわり、曲によっては、まるで女メサイア・マコーリンのように、朗々と歌い上げてくれます。迫力はあります。楽曲はミディアム・テンポの曲が主体で、ドゥームっぽい雰囲気の曲もあります。また、かちっとしたメタルっぽい曲もあります。でも、Keyが安っぽい音色で入ってくるのはマイナスです。これだったら、もっとメタルっぽさを強調してくれた方がいいのになあ。ちょっと中途半端な印象を受けます。これという楽曲が見あたらないのも、いまいちという理由でしょうか。ちなみに、おねいさんのルックスは悪くないけど、個人的には好きではないショートヘアなのでだめかな。とまあ、きつい目の評価ですが、それは私が女性Voが単独で歌うゴシック・メタルには過度の期待をしてしまうからだと思います。その筋のファン
はとりあえず買い!でしょう。(純生)
DIVA FUTURA / NIGHTFALL
ギリシャ出身のHOLYレーベル所属ゴシック・メタル・バンド、'99年リリースのアルバム。ミニ・アルバムを2枚を除くと5枚目になります。HOLYでは現時点で一番多くをリリースしているバンドでもあります。レポートを書くのは初めてになります。初期はKeyの効果とメロディによる妖しいゴシック・メタルをやっていたのですが、日本盤もリリースされた前作『RESBIAN
SHOW』でP.LOST風ののりのりのゴシックになってしまった。Voも普通声で歌うようになってしまったのです。さて今作も路線は同じだが、力強さは前作以上かな?
って、前作を聴きなおしていないので記憶で語ってしまっていて申し訳ないのですけど。メロディは美しい!というほどでもないですが、かなり印象的ではあります。中近東メロディの曲もいいっす。そうです、楽曲いいです。かっこいいです。これぞ、ゴシック・メタル!とか思っちゃいます。初期のオリジナリティある音楽性と比較すると悲しくなっちゃうけど、これはこれで上質の都会派ゴシック・メタルですよ。なお日本盤には先行ミニ・アルバムの曲も収録されます。(純生)
OCEANBORN / NIGHTWISH
フィンランド出身の女性Voを擁するメロディアス・ヘヴィ・メタル・バンドの'99年リリースの2nd。日本盤はボーナス・トラックが1曲収録されています。"Nightquest"は他の曲に比べてかなり普通のメタルっぽいです。Keyよりもギターのリフが主体になっているのです。まあ、ピアノやKeyもちゃんと入ってきますけど。かっこいいピアノ・ソロもあるし。アウト・テイクにしては、なかなかの曲で、アルバムに入れてもよかったと思える出来です。ちなみに、この曲は2枚目のシングルに収録されるようです。(純生)